
春夏秋冬問わず、多くの日本人が入るお風呂。
実は何気なく入っているだけでもダイエット効果があるんです。
また入り方を気をつけるだけでもその効果を高めることができます。
今回はそんなお風呂ダイエットの効果と、さらに効果を高める方法についてご紹介します。
お風呂のダイエット効果
体が温まり、血行が促進される。
身体を温め、代謝を高めることはダイエットを成功させる上でとても重要です。
お湯に浸かることで、新陳代謝を活発にし、代謝の良い体に変えることができます。
代謝がよくなると、痩せやすい体質に変わりダイエットの成功に一歩近づきます。
全身の組織から排出された老廃物は毛細リンパ管から次第に太いリンパ管流れていきます。
リンパ液にのった老廃物は最後は静脈へと流れて行きますが、このリンパの流れが悪いと老廃物はその場に留まり、溢れ出し、皮下に染み出てきます。
皮下に染み出てそのまま戻れずに留まってしまうと「むくみ」という状態になります。
そのまま「むくみ」が蓄積されていくとセルライトとして目で確認できるようになるのです。
これが「むくみ」の正体です。
皮下に留まった老廃物は蓄積されセルライトになり、なかなか痩せにくい体になります。
お風呂に入り血流をアップさせることで、溜まった老廃物や毒素が体外へ排出され、むくみの解消に繋がります。
また、血流が良くなれば、血流不全で起こる肩こりや腰痛等の不調の改善も期待できます。
女性は特に寒い季節だけでなく、暑い夏でも冷房で足先や体が冷えて困っている方も多いと思います。
そのような時は、お風呂に浸かり、体の芯までしっかりと温めてあげてください。
ダイエットだけでなく冷え性の改善もできますから、忙しい方にはもってこいです。
カロリーを消費する。
お風呂に浸かることでカロリーも消費することができます。
後で紹介する高温反復法の場合20分の入浴でおよそ300~400kcal消費されます。
この消費カロリーはランニングだと30分、水泳だと1時間に相当します。
ウォーキングの場合は
(※消費カロリーは、体重60kgの人の場合で計算しています。)
散歩なら・・・110分
平常歩なら・・90分
速歩なら・・・・60分
急歩なら・・・・38分
ランニングの場合は
スピードに関係なく消費カロリー(kcal)= 体重(kg) * 距離(km)です。
引用:摂取カロリー・消費カロリー大辞典http://muuum.com/calorie/1014.html
60kgの人が300kcal消費するには5kmのランニングが必要になります。
運動せずにこれだけのカロリーを消費するのは、他ではなかなかありません。
運動は苦手だけどダイエットしようかなと考えている方には嬉しい情報です。
快眠効果がある。
出典: Beauty&Co.
水に浸かると全身の筋肉が緩み、リラックスしやすい状態になります。
さらに、38~40度のお湯に浸かると副交感神経が優位になり緊張した筋肉を緩め、血圧は下がり、心拍数も減少し、より体を休めやすい状態となります。
交感神経が優位のままでは布団に入ってもなかなか寝付かれません。
就寝する前に体をいかに解きほぐし、眠りに入り易い環境を整えることが快眠へと繋がります。
快眠するためには、ゆっくりとぬるめのお湯に浸り入浴後30分~1時間以内に眠るのが良いとされます。
快眠の為の入浴の場合、食後1時間後が最適です。
質の良い睡眠をとることで、体の調子が整い、成長ホルモンが分泌されやすくなります。
代謝が上がると痩せやすくなりますが、しっかり睡眠をとらないと成長ホルモンが放出されません。
成長ホルモンが出ないと、ダイエットしてもなかなか効果が出ないため非効率的です。
お風呂ダイエットでは質の良い眠りに導くため、ダイエットの成功率がグンとあがります。
快眠で得られる成長ホルモンの役割
快眠することでダイエットの成功に必要不可欠な成長ホルモンがしっかりと分泌されのですが、
成長ホルモンの具体的な仕事は主に4つあります。
成長ホルモンの役割を知るとダイエットを成功のために重要な働きをしているのがわかります。
血糖を上昇させる
血糖は血液中のブドウ糖で筋やその他の組織のエネルギー源、自動車でいうところのガソリンに値します。
血糖が上昇すると満腹感が得られます。
たんぱく質合成促進させる
成長ホルモンにより筋肉量が増えて代謝が上がり、脂肪も燃焼され易くなります。
太りにくい体への変化が期待できます。
蓄積脂肪の動員促進させる
体内に蓄積した脂肪を燃焼させます。
骨の増殖成長促進させる
成長ホルモンが分泌されないと骨粗しょう症の原因になります。
リラックス効果がある。
入浴すると、温熱、水圧、浮力の効果で自然とリラックスした状態になります。
温かいお湯に浸かれば体温が上がり、血流もよくなります。
そして、血流が良くなると、滞った老廃物が流れ、疲労物質も流れて排出されます。
また、お湯に浸かると、水圧が加わり、自然とリンパマッサージしたように血液やリンパ液が動きだします。
更に、浮力の為に、普段支えている体重よりも軽くなるため、筋肉の緊張が緩みます。
副交感神経も優位になることでより、リラックスした状態となります。
ダイエットには食事制限や、普段しない運動など、ストレスがついて回ります。
このストレスを解消してあげることで、自律神経の乱れも改善され、より痩せやすい体に近づきますので
ダイエットしながらストレスケアができるのは嬉しい効果ですね。
よりリラックス効果を高めるためにはアロマバスがおすすめです。
嗅覚は脳に直接作用する唯一の感覚です。
リラックス効果の期待できる香りを嗅ぐことにより、脳から直接ダイレクトにリラックスするための指令が全身に行き渡ります。
オレンジスィートや、ラベンダー、ローズなどの精油には心を落ち着けたり、リラックスを促す効果が期待できます。
お気に入りのアロマの香りで相乗効果が望めます。
アロマで心も体もゆったり緩めてあげましょう。
アロマバスで一番大切なことは、嗅いでいて心地よいと感じる香りです。
その日の体調によっても好きな香りが変わってくるので、いくつかお好きな香りを揃えておくと良いかもしれません。
アロマバスとして精油を入浴に使用するときは、バスオイルに混ぜて乳化させてから使用してください。
浴槽にそのまま垂らすと精油の原液が水面に浮いて、直接肌に触れることになります。
また、精油として出回っているものには様々なものがあります。
科学的に合成して作られたものや、石油系の物質に混ぜてあるものなど品質は様々なものがあります。
アロマテラピーとしての効果も期待される場合は、植物から抽出した自然100%の精油を使用してください。
お風呂ダイエットの効果を高める方法
消費カロリーの高い555高温反復法
5分毎に、42~43℃の熱めのお湯に出たり入ったりを繰り返す入浴法です。
交感神経が刺激され、脂肪が燃焼しやすくなります。
これを行うと沢山汗が出ますので行う前に水分をしっかりとってください。
入浴中ものどが渇くとおもいますので欲しいときに飲めるように準備しておくと良いでしょう。
通常の入浴よりも体に負荷がかかりますので体調の優れないときには行わないでください。
また、具合が悪くなったら無理はせずにすぐ中止してください。
掛け湯
体をお湯に慣らすために掛け湯をします。
お湯に浸かる(1回目)
お湯に肩までしっかりと2~3分浸かります。
全身がお湯に浸かることで水圧と温度の両方の負荷が体にかかります。
5分休憩する
湯船から出て5分休憩します。
この時に、体や髪を洗うのがオススメです。
お湯に浸かる(2回目)
もう一度2~3分お湯にしっかりと肩まで浸かります。
5分休憩する
湯船から出てもう一度休憩してください。
この時に、前回の休憩で洗わなかった髪や体を洗ってください。
お湯に浸かる(3回目)
最後にもう一度お湯に浸かります。
最後は5分間。
痩せやすい体質へ導く中温半身浴
汗をかいて全身に溜まった老廃物を排出させて痩せ体質に改善します。
高温反復浴に比べて水圧や負荷が少ないため、ゆったりとリラックスしながら行うことができます。
長くお風呂に浸かっているため、読書の時間に充てても良いでしょう。
手浴を行う
43℃ぐらいの熱めのお湯に、両手の肘から指先までと、両脚の膝下を5~10分浸ける。
身体の末端の汗腺を刺激して、全身に汗がかけるように促します。
筋肉運動をプラスして血流をアップさせます。
手と足をお湯に浸けている間、足首をグルグル回します。
脚の筋ポンプ作用を刺激して、さらに血行を良くしましょう。
半身浴を行う
38~39度くらいのぬるめのお湯に15分、胸まで浸からないようにして入ります。
冬場はお湯に使っていない部分が冷えるため、肩にタオルを掛けるなどして冷えないように気をつけて行うとよいでしょう。
ゆったりとお湯に浸かってリラックスしましょう。
10分休憩する
湯船から出て身体を休めましょう。
この時に髪や体などを洗うと良いでしょう。
もう一度半身浴を行う
最後は、好きなだけゆっくりと半身浴をしてください。
この時、お湯の温度がぬるくなってきますので38~39度の温度が保てるように足し湯をしましょう。
冬場は特に寒くならないように気をつけてください。
入るタイミングを意識する。
出典:Beauty&Co.
食前→食欲減退効果が期待できる
血液が全身に巡るため消化器官の働きが抑えられ、食欲が減退します。
食欲が抑えられるのは入浴後1時間以内です。
しっかり準備してゴールデンタイムを効果的に活用しましょう。
全身が温まり血のめぐりがよくなることで、少ない食事量でもいつもの満腹感が得られます。
熱いお湯に入ると交感神経が活発になるので、消化管の運動が抑えられます。
より食欲減退効果を期待するなら40度以上の少し熱めのお風呂がよいでしょう。
食後→リラックス効果が期待できる。
よりリラックス効果を期待するなら、ぬるめの38~40度程度のお湯がオススメです。
寝る前→快眠効果が期待できる。
お風呂に入り、一度上がった体温がまた下がってくると、脳内物質【メラトニン】が放出され、熟睡しやすく寝付きも良くなります。
しっかりと質の良い睡眠をとることで、体調が整い、痩せやすい体に近づいていきます。
熱いお風呂は眠る2時間前までに済ませましょう。
交感神経が優位になり、寝付きにくくなります。
快眠効果を期待する場合には、ぬるめのお風呂が良いでしょう。
運動後→ダイエットが目的の場合はオススメしない
運動して汗をかいたらすぐにでもお風呂に入ってサッパリしたいところですが、ダイエット目的のお風呂ならしばらく待ってください。
運動して放出されている脳内物質【アドレナリン】がお風呂に入ることで止まってしまいます。
折角頑張って運動をしたのですから、しっかりアドレナリンを放出させて脂肪を燃焼させてあげましょう。
運動後は30分~1時間置いてからの入浴が効率よくダイエットできます。
マッサージをする。
出典:Beauty&Co.
顔
こめかみの部分にあるリンパ節をクルクルと優しくマッサージしてリンパの流れを促します。
顎からこめかみに向けてリフトアップをするマッサージも効果的です。
顎の下から耳の下の首の部分には顎下リンパ節やおとがい下リンパ節があります。
二重顎の解消、ほうれい線防止などに効果があります。
同時に血行を促進させ、肌荒れやニキビの防止、くまの解消にもなります。
脚
足首とアキレス腱の間のくぼんだ部分に溜まった老廃物を心臓の方に戻してあげます。
心臓に向かってゆっくりと親指で押し撫でましょう。
次に、ふくらはぎを優しく揉んで、柔らかくしてあげます。
こうすることで、溜まった脂肪や老廃物もリンパ管に戻りやすくなります。
ふくらはぎの外側、内側、真ん中の三本のラインを意識して心臓に向かってゆっくりと指で撫でてあげましょう。
座ったまま膝を立て、片方の手の人差し指と親指でアキレス腱をつまんでから膝裏に向かって撫で上げます。
親指を使って、ふくらはぎの真ん中のラインを膝裏に向かって撫で上げてください。
この時に溜まって戻れなくなった老廃物を膝裏周辺にある膝下リンパ節に戻してあげるように意識しましょう。
最後に太腿も同様に優しく揉み解して柔らかくしてあげたら、脚の付け根にある鼠径リンパ節に老廃物を戻してあげるように意識して両手を使い、ゆっくりと優しく撫で上げてください。
お腹
「の」の字クルクルマッサージ
両手を重ねて親指以外の4指の先でクルッと小さな円を描くようにマッサージします。
お臍を中心に時計回りで7箇所です。
その際、直角に上から指を立てて押すのではなく、手掌はお腹に当てた状態で指先でやさしくクルクルです。
一箇所ずつ、ずらしながら3周程マッサージしてください。
腸を刺激して、蠕動運動も促進するので便秘解消マッサージとしても使えます。
下腹部を揉み解す
左右の手で雑巾を絞るようにお腹のお肉を揉みほぐしてください。
しっかり揉み解すことで、リンパの流れが良くなり、脂肪も燃焼しやすくなります。
ただしやりすぎは禁物です。
痛くない程度でも大丈夫です。
腰のくびれを作ってあげる気持ちで優しくモミモミしてあげましょう。
みぞおちから上下に撫で擦る
お腹の中央(みぞおち部分)から、肋骨にそって上から下に交互に撫でましょう。
これを10回程度繰り返してください。
みぞおちから左右に撫で擦る
みぞおち部分に4指を当てて、肋骨に沿って体の中央から外側に向かって撫でてください。
これを10回程度繰り返します。
脇腹の肉を揉み解す
脇腹に両手を当てて(重ねない)、余分な肉をもち上げて身体の中央に寄せます。左右の手で交互に擦り上げます。
これを10回程度繰り返してください。
お風呂ダイエットの注意点
高血圧や、心臓に疾患や不安がある人は行わない
大きな負担となりますので行わないようにしましょう。のぼせやすい方も注意が必要です
水分補給はこまめにする
新陳代謝がよくなり、汗をかきますので体内の水分が不足します。
入浴の前後にはしっかりと水分補給をしましょう。
妊娠中はしない
妊娠中は血圧が高くなる傾向があります。
貧血も生じやすいため、赤ちゃんにもお母さんにも良くないので行わないでください。
冷たい飲み物は飲まない
お風呂上りの水分補給は大切ですが、冷たい飲み物は折角お風呂で温めた体を冷やしてしまいます。
流れた汗の分を補給してあげるため、ビタミンやミネラルの含まれる常温のミネラルウォーターや、ハーブティー、麦茶がオススメです。
生理前は行わない
生理前はホルモンバランスが崩れやすいため、自律神経が乱れやすくなり体調不良に繋がることも考えられます。
食事制限ダイエットとの併用はしない
食事を制限することにより、必要な栄養素が十分に得られていません。
そのような状態で身体に過度の負荷をかけるのは危険です。
組み合わせるなら運動ダイエットが良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
ご紹介したお風呂ダイエットは無理なく行え、冷えや、コリ、むくみの解消も期待できます。
さらに、ストレスの解消や、ダイエットによって崩れた体のバランスを整える効果までも期待できるとってもお得なダイエット方法です。
お家の中で気軽にできるのも良いところです。
忙しい中、毎日の入浴方法を少し変更するだけでダイエットができるなんて試さない訳にはきませんね。
是非今晩から、お試しください。